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第3回 植田正治

山陰に生まれ、山陰を愛し、山陰で活動し続けた写真家
その作風は“Ueda-Cho”として世界的にも有名に

植田正治

日本を代表する一人であり、世界で最も注目された日本人写真家。
1913年に鳥取県境港市で生まれ、その後は生地を離れず、大山や砂丘など山陰の自然を背景として、数多くの作品を残してきました。
写真をこよなく愛した彼ならではのアングルは、被写体をオブジェのように配置する独特の技法が魅力的で、その独自の世界観は、写真誕生の地・フランスでも「Ueda-Cho(植田調)」という言葉で広く紹介されるなど、国際的にも高い評価を得ています。


生涯アマチュア精神を貫いた写真界の巨匠
約70年の足跡に見る“写真を楽しむこと”

世界的に評価されつつも、彼は自らを「アマチュア写真家」と称しています。 “常に自由な立場で撮影したい”という精神は、生涯を通じて変わることはありません。
では、“巨匠”と呼ばれるにふさわしい実績を残しながらも、なぜこのポジションにこだわり続けたのか。
それは彼自身の写真に対する姿勢にありました。
“写真を楽しむこと”
そのスタンスこそが、あの独特の作風を生み出し、マニュアルにとらわれない発想を思いつくのです。
単に作品を残すだけに囚われるのではなく、彼にとって写真というものは何者にも変えがたい表現方法であり、そして人やものと対話する楽しみでもあり。
それ以上に“生き方”そのものだったのかもしれません。

写真に捧げたわが人生
偉大な軌跡は日本の写真史そのもの

そもそも学生時代、いったんは画家を志すものの、父親の反対で断念。代わりに14歳の時に、父親から買ってもらったという1台のカメラが、彼の人生を大きく左右しました。これが写真との最初の出会いです。
そして徐々に写真の楽しさを覚え、その世界に没頭。19歳の頃、地元境港に写真館を開業させる一方で、撮影にもこだわり、地元を舞台に多くの作品を残していきました。
常に斬新で、マニュアルにとらわれない遊び心とユーモアに満ちた自由な発想、感性から生み出される作品は、その後写真雑誌や展覧会に次々と入選。以後精力的に作品を発表し、国内外で高い評価を得ていきます。1954年に第2回二科賞受賞、そして1975年には第25回日本写真協会賞年度賞、1978年には文化庁創設10周年記念功労者表彰を受け、1989年には第39回日本写真協会賞功労賞を受賞。その功績が地元で評価され、1995年には鳥取県岸本町(現・伯耆町)に「植田正治写真美術館」を開館。その評価は日本だけに止まらず、1996年には写真発祥の地でもあるフランスより芸術文化勲章を受章するまでに至るのです。これは日本の芸術写真が本場で認められた証し。その功績は多大なものでもあります。



日本を代表するアーチストとの出会いは
世代を超え、晩年の彼に大きな刺激を

数々の功績が評価され、彼が愛した大山の麓に建てられた「植田正治写真美術館」。
建物の設計は、世界的建築家の高松伸氏が担当。重厚な作りが印象的な建物内には、彼の偉大な展示作品に加え、逆さ大山を映し出す人工池、世界最大規模のカメラレンズが飾られる映像展示室など、彼の作風と同じ、“写真を楽しむ”ための仕掛けが盛りだくさん。多くの来場者に写真のおもしろさを伝えてきました。

その彼の作風を師事する写真家、アーチストが多い中、こちらの美術館で定期的に写真展を開催する一人が、みなさんもご存じ、シンガーソングライターとして、俳優として、アーチストとして類い希な才能を発揮する福山雅治さん

もともと福山さんは、CDジャケットの撮影依頼をきっかけに、写真家・植田正治の写真とその人柄に魅かれ交流が始まりました。
また、若い福山さんが持つ写真への情熱に触れ、晩年の植田先生自身もさらなる創作意欲をかき立てられます。親子ほど年の離れる2人は互いに共感。その後も数々の作品を残していき、先生が亡くなってからというもの、その功績を讃える写真展などを開催しているのです。
そのさいたるものが、2005年7月から10月にかけ開催された「HOMAGE展」。
福山さん同様、その写真の魅力を高く評価し仕事を共にした菊池武夫さん、堀内誠一さん(故人)との共催により、植田作品の偉大さ、そしてそれぞれの思いを作品、言葉で表現。わずか3ヶ月の間に約37000人もの人を集める一大イベントとなったのです。
「植田正治」の存在感。
山陰の素晴らしさを写真というフィルターを通じ世界に広めた功績は、亡くなった今もなお、思いを受け継ぐ多くの師事者によって支えられています。


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