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明智峠の雲海(あけちとうげのうんかい)

聖なる天霊と地霊に浄化され、
新たな生命を与えられるパワースポット。

◆ミステリアス総合評価 ★★★

神秘性★★★★
歴史性★★
畏怖性★★
癒し性★★★★
アプローチ難易性★★★★

明智峠の雲海
(写真出展 大山王国 大山百景 加藤正純さん)

◆ REPORT

「明地峠」は、岡山県新見市と鳥取県日野町の境に位置する。「明智峠」とも表記されることもあるこの峠は、雲海のビューポイントとして知られている。とくに、晩秋から冬にかけて、早朝に雲海が現れることが多いと聞いた。そこで、眠い目をこすりながら早起きし、まだ夜が明けぬうちから日野川に沿って、国道181号を日野町へと向かった。

〜空に浮かぶ真っ白な大地〜

縁起のよい名で知られる日野町の金持神社まで、あと1.5キロメートルという地点で右折し、国道180号へと入り、新見方面を目指して車を走らせた。目指す明智峠の展望台は、標高約620メートル。道路にも霧がかかっている。うっすらと朝焼けを迎えた頃から、いい予感がしてきた。到着したのは午前7時前。すでに、数人のカメラマンがいて盛んにシャッターを切っていた。なかなか見られないという雲海だが運良く遭遇できたのだ。

その美しさには、思わず息をのんだ。感動のあまり言葉も出ない。眼下に壮大な雲海が広がって、朝焼けの光に染まっていた。幾重にも重なった雲は、まるで雲のじゅうたん。空に白い大地が現れたかのようだ。このまま雲の上を歩いて、地平線にまで行けそうである。そして、雲海の彼方に浮かぶ大山。その荘厳な眺めに、人々が霊山として崇める理由が一瞬にして解った。

雲の海。まさにその言葉のごとく、雲は同じ場所にとどまることなく、ゆるやかに流れている。山々の稜線は、海に浮かぶ島のようだ。風と光によって刻々と変化する雲は、生きもののようにも思える。しばらく見とれていると、空と雲が一体となって、こちらに向かってくる気がした。冷涼とした空気の中で肌寒いはずなのに、自然の生命エネルギーが体中の細胞に行き渡り、温かい気力が充満してくるのを感じた。

〜明地峠に魅せられた人々〜

明地峠は歴史の舞台にも度々、登場している。鎌倉時代には、討幕に失敗した後醍醐天皇が隠岐島に流された際、この峠を越えて鳥取県の根雨に入ったとする説がある。後醍醐天皇が峠に差しかかった時、ちょうど夜が明けたので「明地峠」と名付けられたという伝承もある。

江戸時代になると、大山寺の牛馬市は西日本一を誇るようになった。牛馬の売買を仕事とする「博労」と呼ばれた人たちは、岡山の特産として有名な千屋(ちや)牛を引き、明地峠を越して大山寺を目指した。今のように道路も整備されていなかった遠い昔、雲海に浮かぶ美しい大山は、険しい道のりを越える心の支えとなった。

近年では、映画の舞台としても登場している。1977年に製作された松竹映画『八つ墓村』では、明地峠もロケーションされた。原作となった横溝正史の推理小説『八つ墓村』は、「八つ墓村というのは、鳥取県と岡山県の県境にある一寒村である」という書き出しで始まっている。疎開していた横溝正史も、明地峠の雲海を見たのだろうか。

〜雲海に溶け込む精魂〜

これまで、どれだけの人たちが明地峠の雲海に感動したことだろう。今、こうして雲海を見つめていると、自分もその中の一人に溶け込んでいく錯覚をする。きっと、これからも大勢の人がこの絶景に酔いしれ、流れる雲、光る雲の分身となるに違いない。

夜が明ける地、明地峠。そこは天と地の境目で、過去、現在、未来が融合する場所かもしれない。そして、美しい雲海が現れる時、カオスの夜が明けて、輝く朝日の光によって新しい気力が生み出される。そのような想いにかられるほど、清浄な天霊と地霊が棲む癒しのスポットだった。
問い合わせ先

0859-72-2101(日野町観光協会)

所在地鳥取県日野郡日野町
アクセスJR根雨駅から車20分
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