木綿街道で一番に目に付く高い煙突とその煙突に刻まれた「山三」というロゴ。コチラは、明治10年の創業で、現在も熟練の出雲杜氏が銘酒「ヤマサン正宗」を造り出す老舗の蔵元で、中庭に設けられた検査場(かつての出雲国醸造試験場)、そして年期の入った煙突が今も懐かしい雰囲気を醸し出しています。
格子の組み方は出雲格子の典型で、長い2本と短い2本が合わされた親子格子とも言われ、瓦には「ヤマサン」の印が特注の品を使用。毎年、12月中旬、蔵入りした杜氏達の手によって玄関の軒先に、新酒ができたことを知らせる竹をたてる伝統も受け継がれています。
お酒は、全国新酒鑑評会において過去5回の金賞を受賞、アルコール醗酵を可能な限り低温度に抑え、ゆるやかに熟成させた純米酒で、吟醸酒の真髄をじっくり見極め「ゆめ式部」を販売するなど、近年も様々なヒット作を生み出し続けています。
懐かしの玩具・小物にご対〜面!
酒蔵内がレトロミュージアムに
日本酒が並ぶ土間の一角に、年季を感じるガラス張りの木製の陳列棚を発見。
コチラは約10年前に閉店した駄菓子屋さんから譲り受けた棚で、当初は蔵に眠っていたものの、地元民が企画した木綿街道PRに賛同し、観光客向けに再設置したもの。棚の中には、色鮮やかな箸(はし)置きやしおり、また昔懐かしい昭和の玩具や菓子などの小物が並んでいます。大人が子供に返る時、そんな時間を演出をしてくれそうです。