国宝松江城から10qほど北上すると、「島根原子力発電所」がある鹿島町にたどり着きます。発電所は、島根半島のほぼ中央、切り込みの深い入り江や湾が続く海岸線に日本で5番目の原子力発電所として建設されました。昭和49年3月に1号機が運転を開始(平成27年4月営業運転終了)、平成元年2月には2号機も運転を開始し、私たちの暮らしや産業を支える重要な発電所となっています。現在3号機が建設中で,運転開始に向けて準備を進めています。
この原子力発電の仕組みや電気エネルギーの大切さについて分かりやすく教えてくれるのが、ここ「島根原子力館」。出雲の社をモチーフにしたすっきりとした外観で、海抜150mの高台に建っています。館内の各所では、マスコットキャラクターの「リッキー」が笑顔でお出迎え。コーナーごとに映像やパネル展示、電気に関するクイズやゲームが盛りだくさんに用意されています。「発電チャレンジコーナー」では、自転車をこいで電気をつくったり、ハンドルを回して起こした電気で遊園地の観覧車を動かしてみたりと、体を使った発電体験に大ハッスル! こうした体験を通して自然に電気についての知識が身に付くので、あまりの楽しさに大人もつい夢中になってしまいます。また「原子力発電コーナー」では、原子炉実物大模型をドーンと展示。原子炉の起動・核分裂の連鎖反応・水蒸気の発生といった発電の過程を目の当たりにすることができるのです。
しっかり学習した後は、2階の休憩コーナーで頭と体をゆっくりほぐしましょう。眺めのいい展望コーナーでは、青くきらめく日本海や島根半島の海岸線、宍道湖、松江の街並みなどを一望できます。空気が澄んだ日なら、隠岐島や鳥取県の秀峰大山までも見渡せるとか。木のおもちゃなどが置かれたゲームコーナーもあり、大人から子どもまで退屈しない時間を過ごすことができます。
土日や祝祭日には、チビッコ大喜びのイベントを開催。幼児や小学生を対象にした工作教室や紙芝居、映画の上映会と、お楽しみが倍増。予約や整理券が必要な場合もあるので、事前にホームページ等でチェックしてみて。
お天気のいい日は、隣接する「深田運動公園」もオススメです。広大な敷地内には、野球場やテニスコート(要予約)やスポーツ広場、面白い仕掛けがいっぱいの大型遊具が置かれた児童公園があり、学びの後のリラックスには最高のスペースとなっています。