大山信仰の始まりは約1300年以上も前。行者達の荒修行の場として崇拝され、奈良時代となる718年、金連(きんれん)上人によって「大山寺」が開創・創建されたことに始まります。平安時代になると天台宗の寺院が次々と建立され、鎌倉時代から室町時代にかけての大山寺は隆盛を極めました。その後は、高野山金剛峯寺(和歌山県)や比叡山延暦寺(滋賀県)と並ぶ大寺となり、「大山僧兵3000人」と言われるほどの勢力に。その後衰退し、現在は4つの参拝堂と10の支院を残すのみとなっています。
〜追加コラム〜
繁栄を物語る重要文化財の数々
大山の歴史舞台にはお宝がいっぱい!
大山寺周辺には、当時の面影を残す歴史的文化財を多数見ることができます。その一例をコチラではピックアップ。
「国指定重要文化財」
大山寺阿弥陀堂
1552年に再建、室町末期の建造物
大神山神社奥宮本殿・幣殿・拝殿
全国最大級の壮大な権現造り
末社下山神社本殿・幣殿・拝殿
八棟権現造で複雑な屋根構造をもつ華麗な造り
銅造十一面観音立像
奈良前期白鳳時代の金銅仏
銅造観世音菩薩立像
奈良期前後の金銅仏
木造阿弥陀如来
1131年に大仏師良円によって造営された平安末期の作
鉄製厨子
大人4人でやっと持ち上げられる重いもの
「県指定保護文化財」
大神山神社神門
1857年に寄進されたもので、元は本坊西楽院の門
木造阿弥陀如来坐像
平安後期の仏像として優品で、寄木造り
梵鐘
鎌倉時代の作で、県内では2番目に古い梵鐘